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冬季五輪を追うドローン―革新か、それともノイズか

  • 2 時間前
  • 読了時間: 3分

滑走する選手のすぐ後方を、カメラ搭載ドローンが高速で追尾する。


これまでのクレーンやワイヤーカムでは出せなかった視点。

まさに“選手の背中に張り付く”映像です


SNSでは「映像は素晴らしい」「臨場感が段違い」と称賛がある一方、「プロペラ音が気になる」「2010年南アフリカW杯のブブゼラを思い出す」という声も。


革新なのか。それとも、やりすぎなのか。




これ、東京や万博でもできたのでは?


正直に言えば、技術そのものは新しくありません。


東京五輪でも、万博でも、やろうと思えばできた演出です。


FPVドローンも、低遅延伝送も、高速追尾も、すでに存在していました。


では何が違ったのか。


おそらく「やる覚悟」と「演出としての割り切り」です。


冬季五輪は、どうしても競技映像が地味になりがちです。


氷上・雪上競技はカメラの置き場が限られ、構図も似通う。


そこにドローンが入ったことで、一気に映像言語が変わった。


“冬の五輪が、急にエンタメとして面白くなった”


これは事実だと思います。



選手は本当に気になるのか?


BBCは、元スケルトン金メダリストの懸念コメントも紹介しています。

「些細な変化でも集中を乱す可能性がある」と。


一方、米国チーム関係者は「選手に音は聞こえていない」と断言。


正しいのは、あの速度域に入ったら“外界は消える”という事じゃないでしょうか。


むしろ、あんなカッコいい映像で撮ってもらえるなら、うれしいのではないでしょうか。


あの後方追尾映像は、確実に「競技の格」を一段上げました。



オペレーターもアスリートだ


忘れてはいけないのが操縦者の存在です。


あの速度で、あの距離で、墜落せず、選手に影響を与えず、しかも“美しく”撮る。

相当な訓練量が必要なはずです。


オペレーターもまたアスリート。

しかも、ミスが許されない五輪の本番。


あのプレッシャーは、競技に近い。

画面の向こうにいるのは、ただの操縦者ではありません。




ドローンの進化はウクライナだけではない


ドローン技術の進化というと、どうしても戦場の映像が先に思い浮かぶ。


しかし今回の五輪は示しました。

“技術の進化は、エンターテインメントにも来ている”


そして現実的に言えば――このレベルの高速追尾、低遅延制御、精密操縦。


戦争にも確実に投入される。

競技を撮る技術と標的を追う技術は構造的に近い。


そこに目を背けるべきではありません。




革新か、違和感か


五輪中継は常に進化してきました。

ワイヤーカム、スパイダーカム、4K、8K、360度。


その延長線上にドローンがある。


音が気になる?ならマイク設計を変えればいい。

違和感がある?それは新しいものが入った証拠です。


この革新はもう後戻りはしないでしょう。

競技はより没入型へ。映像はより身体感覚へ。


ドローンは、観客の“視点”を物理的に動かしてしまった。

五輪は、静かに次のフェーズに入りました。



ここ押さえておきたいところです。



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