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古いドローンを練習機にーリモートIDと整備から考える、第二の使い道

16 時間前
読了時間: 7分

新しいドローンを導入すると、それまで使っていた機体の出番が減っていきます。会社の棚や自宅のケースに、PhantomやMavicが眠っているという人もいるでしょう。


機体も送信機もそろっている。購入時には、それなりの費用もかかった。もう一度、何かに使いたい。


そこで考えたいのが、古いドローンを練習機に回すという使い方です。基本操作や撮影、飛行前点検、補助者との連携など、教えたいことを決めれば、古い機体にも役割が見えてきます。


その前に確認したいのが、メーカーのサポート状況、機体の整備状態、そしてリモートIDへの対応です。まずは、手元に残っていそうなDJIの旧型機から見ていきましょう。



DJIの旧型機、サポートはどうなっているか


DJIは、旧製品の生産終了日とサポート終了日を公開しています。主要な旧型機を抜き出すと、次のようになります。


確認日:2026年11月1日


機種

サポート終了日

確認日時点の状況

Phantom 3 Advanced/Pro/Standard/SE

2023年1月5日

終了済み

Phantom 4

2023年7月15日

終了済み

Phantom 4 Advanced/Advanced+、Pro/Pro+

2025年6月1日

終了済み

Phantom 4 Pro V2.0

2026年10月31日

終了済み

Mavic Pro、Spark

2024年10月1日

終了済み

Mavic Pro Platinum

2025年4月30日

終了済み

Mavic Air〈初代〉

2025年1月1日

終了済み

Mavic 2 Zoom

2026年3月31日

終了済み

Mavic 2 Pro

2026年8月31日

終了済み

Mavic Mini〈初代〉

2026年4月1日

終了済み

Inspire 1/V2.0/Pro/Rawなど

2023年2月15日

終了済み

Inspire 2

2026年12月1日

終了予定

DJIは、サポート終了日をもって、対象製品の問い合わせ対応、技術サポート、修理サービス等を終了すると説明しています。上表は公式案内からの抜粋です。出典:DJI「旧型製品のサポート終了に関するお知らせ」


ここで注意したいのは、型式の違いです。Phantom 4、Phantom 4 Pro、Phantom 4 Pro V2.0では、サポート終了日が異なります。ケースや機体、アプリの表示で、正確な機種名を確認するところから始めましょう。


サポート終了日は、メーカーによる支援の期限です。その日付と、個々の機体の整備状態、飛行するための法的条件は、それぞれ確認する必要があります。



Mini 2やAir 2Sも、同じ「古い機体」では扱いが違う


少し世代を進めると、状況が変わります。次の機種は、確認日時点で上記のサポート終了一覧に掲載されておらず、国交省の日本向け内蔵リモートID機器の一覧には掲載されています。


機種

DJIのサポート終了一覧

国交省の内蔵リモートID一覧

DJI Mini 2

掲載なし

掲載あり

Mavic Air 2

掲載なし

掲載あり

DJI Air 2S

掲載なし

掲載あり

DJI Mini 3 Pro

掲載なし

掲載あり

終了一覧に掲載がないことは、今後の対応期間や個別の修理受付を保証するものではありません。内蔵リモートIDを使う場合も、対応するファームウェアやアプリ、登録情報の書き込みを確認します。出典:国交省「リモートID機器等の一覧」、DJI「リモートID対応機種に対するリモートID書込み方法」


例えば、初代Mavic MiniとMini 2では、こうした確認結果が変わります。「Miniだから」「Mavicだから」とシリーズ名だけで判断すると、手続きや維持費を見誤ることがあります。


古いドローンを練習機に回す前に確認する、機種とサポート、整備とバッテリー、登録とリモートID、場所と練習内容の4項目を示す図解。



古いドローンを練習機として残すなら、何を教えるか


古い機体を活用する際は、練習内容を先に決めると判断しやすくなります。


練習したいこと

具体的な内容

機体選びで確認する点

基本操作

機体の向きの把握、低速移動、停止、離着陸

安定して動作すること、練習場所に適していること

撮影

構図、カメラ角度、被写体との距離、移動速度

カメラとジンバルの状態、映像を確認できること

飛行前後の点検

プロペラ、固定部、バッテリー、警告表示の確認

点検箇所や正常な状態を説明できること

チームでの運用

役割分担、声掛け、周辺監視、撮影結果の確認

指導者が挙動と操作方法を把握していること

構造の学習

センサーの位置、部品の役割、破損箇所の確認

飛ばさず、安全に扱える教材として管理すること

このような使い分けは、教育内容を設計するための考え方です。実際の飛行可否は、機体の状態と使用条件に照らして判断します。


初心者に使ってもらうなら、特に重視したいのは動作の確実さです。機体が流れたとき、操作、風、センサーの状態、故障のどれが原因なのか。慣れていない人ほど、その判断に時間がかかります。


リモートIDがない古いドローンについて、屋内のみ、事前登録機、リモートID特定区域、外付けリモートID等の対応を整理した図解。屋外100g以上は原則登録し、飛行許可・承認を別途確認します。

指導する側が状態を把握し、素直に動く機体を用意する。それが練習機の基本条件になります。




リモートIDがない機体にも、使い方の選択肢がある


屋外で飛行させる100g以上の無人航空機には、原則として機体登録、登録記号の表示、リモートID機能が必要です。練習目的の飛行にも、このルールが適用されます。出典:国交省・無人航空機登録ポータル


内蔵リモートIDに対応していない機体は、次のように利用条件を整理できます。


利用する条件

確認すること

屋内だけで飛ばす

国交省は、屋内のみで使用する機体について登録不要と案内しています

事前登録期間中に登録申請を完了した機体を使う

リモートID搭載免除の対象か、登録の有効性や更新状況を確認します

リモートID特定区域で飛ばす

事前の届出に加え、補助者配置や区域の明示など所定の措置が必要です

その他の屋外飛行に使う

要件に適合する外付けリモートID機器の搭載などを検討します

事前登録機について、国交省は登録更新後も搭載免除が継続すると案内しています。購入した年だけで判断せず、DIPSの登録情報を確認したいところです。出典:国交省・登録に関するFAQ、登録ポータル・更新に関する説明


リモートID特定区域も、練習場所を設計するうえで検討できます。ただし、搭載免除と機体登録は別の扱いです。飛行する空域・方法に応じた許可・承認の確認も必要になります。出典:国交省・リモートID搭載義務と免除条件、飛行許可・承認申請ポータル



屋内練習では、機体と施設の相性を見る


屋内で使う場合は、位置保持の仕組みに目を向ける必要があります。


建物の中ではGNSSの受信が期待できず、カメラや超音波などの働きが重要になります。床の模様、反射、照明によって、センサーの働き方も変わります。


例えば、Phantom 4の安全ガイドでは、模様の乏しい床面、反射の強い面、暗い環境などで、ビジョンポジショニングが適切に機能しない場合があると説明されています。出典:DJI・Phantom 4安全ガイド


屋外で安定して飛んでいた機体も、屋内では挙動が変わる可能性があります。施設の広さや天井高、照明、床面を確認し、その機種を理解した指導者が練習内容を決めることが大切です。


旧型機と業務で使う新型機の違いも、教育に組み込みたいところです。警告表示、障害物検知、飛行モードなどを機種ごとに確認すると、基本操作から実務へつなげやすくなります。



バッテリーと修理の見通しが、再活用を左右する


長く保管していた機体では、最初にバッテリーの状態を確認します。


使用回数だけでなく、保管期間や外観、アプリに表示される異常も判断材料になります。DJIは、膨張や亀裂のあるバッテリーを使用しないよう案内しています。異常がある場合は使用を止め、メーカーや販売店に相談します。出典:DJI・バッテリー膨張時の案内


機体側も、プロペラ、取り付け部、アーム、モーターなどを点検します。衝突や落下の履歴がある機体は、外観だけで判断せず、点検・修理を相談したいところです。出典:DJI・衝突や落下による機体損傷への対応


そのうえで、バッテリーや消耗品を今後も確保できるか、修理を受けられるかを確認します。対応するスマートフォンやアプリが正常に動くことも、練習を続けるための条件です。


購入済みの機体でも、維持するための費用と手間はかかります。これから一年間に必要な費用と、何回・何人の練習に使うのかを並べてみると、残す価値が見えてきます。



ケースを開けたら、一機ずつ役割を決める


古い機体を再活用するなら、まず簡単な機体台帳を作ってみるとよいでしょう。


正確な型式、登録状況、リモートIDへの対応、点検・修理履歴、バッテリーの状態、確保できる消耗品。そして、これから教えたいことを書き込みます。


状態を確認できる機体は、必要な整備をしたうえで練習に回す。飛行に適さなくなった機体は、プロペラを外し、必要に応じて電源を切って、構造や点検を学ぶ教材にする。維持が難しい機体は、適切な回収や処分を検討する。


次の役割を決めると、棚に置かれた一機が、教育や機材管理を見直すきっかけになります。練習機として残すなら、「誰に、何を教えるための機体か」まで決めておきたいところです。



制度・メーカー公開情報は2026年11月1日時点で確認しています。機種別のサポート状況や使用条件は、最新の公式案内をご確認ください。本文の図解・アイキャッチはAI生成の概念イメージです。


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